謡曲について
謡曲
能の台本を「謡本」と言い、その内容に節をつけて謡う(朗読する)ことを謡曲といいます。
能楽
能楽は、継承されている演劇としては世界最古といわれる日本独自の舞台芸術です。
将軍から庶民まで、鑑賞とともにお稽古ごととしても幅広く愛されてきた稀有な芸能です。
世界的な評価も高くユネスコの世界無形遺産に指定されました。
能楽の謡は詩としても韻文としても完成されていて美しく、仕舞は美しい姿勢と抑制された動きで物語を表現します。
謡十徳
謡をお稽古することで10もの徳、いわゆる謡十徳が得られるといわれています。
  1. 「不行而知名所」 行かずして名所を知り
  2. 「無薬而散欝気」 薬なくして欝気を散ず
  3. 「在旅而得知音」 旅に在りては知音を得る
  4. 「不習而識歌道」 習わずして歌道を識り
  5. 「不望而交高位」 望まずして高位に交じる
  6. 「不詠而望花月」 詠せずして花月を望む
  7. 「不老而知古事」 老いずして故事を知り
  8. 「不触而知仏道」 触れずして仏道を知り
  9. 「無友而慰閉居」 友無くして閉居を慰め
  10. 「不恋而懐美人」 恋せずして美人を懐き